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<!--Generated by Squarespace Site Server v5.11.81 (http://www.squarespace.com/) on Sun, 19 Feb 2012 14:36:27 GMT--><feed xmlns="http://www.w3.org/2005/Atom" xmlns:dc="http://purl.org/dc/elements/1.1/"><title>親指</title><subtitle>親指</subtitle><id>http://www.creative-platform.com/thumbs/</id><link rel="alternate" type="application/xhtml+xml" href="http://www.creative-platform.com/thumbs/"/><link rel="self" type="application/atom+xml" href="http://www.creative-platform.com/thumbs/atom.xml"/><updated>2008-06-13T04:48:59Z</updated><generator uri="http://www.squarespace.com/" version="Squarespace Site Server v5.11.81 (http://www.squarespace.com/)">Squarespace</generator><entry><title>親指</title><id>http://www.creative-platform.com/thumbs/2008/6/12/951554021775.html</id><link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.creative-platform.com/thumbs/2008/6/12/951554021775.html"/><author><name>佐藤寛孝</name></author><published>2008-06-12T05:33:05Z</published><updated>2008-06-12T05:33:05Z</updated><content type="html" xml:lang="ja-JP"><![CDATA[<p>昨日の夕方、近所の住宅街を左に曲がったら<br />大きなランドセルを背負った女の子が <br />泣きながら歩いてきた。 <br /><br />「どうしたの？」 <br />僕と一緒に歩いていた友達が立ち止まって声をかけた。 <br /><br />しゃくりを上げながらその子は、 <br />不審そうに僕たちを見ていたが、やがて後ろの方を指さした。 <br />遠くの方に学校帰りの子供ら四～五人が、 <br />たむろしているのが見えた。 <br />上級生にでもいじめられたのだろうか。 <br /><br />「おにいちゃんたちが見ていて上げるから、 <br />泣かないでお家に帰りな」 <br />と元気付けた。 <br /><br />しかし、その子は、 <br />「ママが死んじゃうの」といったのである。 <br />母の悲報をうけ、急ぎ下校中の子なのだろうか。 <br />こんな小さな子が、と思った瞬間、 <br />「おじさん、こうやらないとママ、死んじゃうの？」 <br />といいながら、その子は両手の指を握って見せたのである。 <br /><br />何のことだか、直にはわからなかった。 <br />「それ、何なの？」 <br />友人が優しく尋ねてみた。 <br />その子の説明では、中々理解できなかったが、 <br />どうやら救急車を見たら、 <br />四本の指で親指を隠すように握りこぶしをつくらないと、 <br />親が死んでしまうという意味らしかった。 <br /><br />子供の世界の迷信のような遊びのような風習であろうが、 <br />子が親を思う気持ちがほのぼのと感じられ、 <br />近頃にしては心温まる気がした。 <br />その子はそうした動作をしらなかったため<br />きっと上級生たちに、<br />親指を隠さなかったから <br />お前のママは死んじゃうぞと驚かされたのだろう。 <br /><br />「大丈夫。ママは死なないよ。」 <br />そういって頭を撫でて、僕らは立ち去った。 <br />迷信とはいえ、子供らの仕草はいじらしかった。<br /><br />そういえば、僕の田舎にも<br />霊柩車を見たら親指を隠すという<br />子供たちの迷信があったことを久しぶりに思い出した。<br /><br />金属バットで子が親を殴り殺し<br />子が親に暴力をふるう。<br />そんな事件がメディアで頻繁に取り上げられていて<br />どうにもやりきれない気持ちになる。<br /><br />親の子を思う気持ちが、子に伝わらなくなっているのだろうか。<br />どこかでなにかが、かみあわなくなっている。<br />使い古された言葉だけれど、<br />愛情とか人情と言ったものが薄くなっているかもしれない。<br /><br />昔、まだ僕が小さかった頃、母は毎年夏になると<br />実家がある千葉の漁師町に子供たちを連れて帰郷した。<br />海で泳いだり、魚を釣るくらいしか娯楽のない小さな町だったが、<br />時々、歳の離れた従兄弟のお兄さんが<br />自分のアルバイト先の映画館につれていってくれた。<br />その古くて小さい映画館では時々芝居がかかった。<br /><br />出しものは大抵が時代劇の人情もの。<br />満員とはいかないが、それでも芝居の夜には<br />お客さんがよくはいっていた。<br />僕は大好きだったレモン牛乳のパックとお菓子のふくろを抱えて<br />一番前の席に座って芝居を見ていた。<br /><br />その夜も親分が大勢の子分を引き連れて登場してきた。<br />借金の形にいやがる美人の娘を無理やり連れ去ろうと、<br />病床にある父親をいじめるのである。<br />娘は父親をかばい、父親は娘をかばうが窮地に追い詰められ<br />やがてどうしようもない場面になってしまう。<br /><br />そのときである。<br /><br />観客席から、漁師姿のおじさんが長靴のまま舞台に上がっていったのだ。<br /><br />「いいかげんしろ！この野郎。一体いくらだせばいいんだ」<br /><br />酒の勢いもあって、おじさんは懐に両手を突っ込んだ姿で<br />悪玉の親分の前に立ちはだかったのである。<br /><br />「かわいそうで、みてられねぇ！！」<br /><br />このハプニングに劇場は、拍手と喝采が湧き上がった。<br />座長だったか支配人だったかは忘れたが慌てて飛び出してきて、<br />「これは芝居ですから」とその場を納めるのに必死そうだった。<br /><br />そんなに遠くない昔、こういう大人が僕らの社会にもいたのである。<br /><br />三十を超えて、年金暮らしの親に小遣いをねだり、<br />もらえなければ家に火をつけると暴れだし、<br />石油ストーブを倒したり、母親を殴る蹴る。<br />見かねた父親が電気コードで首を絞め、<br />わが子を殺してしまった。<br />学校や会社では人間関係に上手くなじめず、<br />家庭内での暴力は高校時代からつづいていたという。<br /><br />その息子も幼い頃、霊柩車や救急車を見て親指を隠していたのだろうか。</p>
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