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金曜日
5112007

ポカリは誰と飲むのが一番美味いのか?

今回はなんとなく体育会系の先輩口調で。
句点の後に、「はい」といいながら読んでみてください。
雰囲気が出ますんで。


じゃぁ先輩どうぞ。

「おおぁ。
今日は雨で外練(習)ができないってことなんで、
ちょっと一二年に集まってもらったわけなんだけどぉ。
まぁこれから話すことに関しては
俺らも上の先輩たちから似たようなことを
さんざん言われてきたことだし、
これは三年全員の総意でもあるんで
その辺のことはお前らにもわかって聞いてもらいたい。

俺が今日お前らに言いたいことだけど・・・
おい、佐藤、お前にはなんのことだか分かるか?

「はい。分かりません・・・」

そう、そうなんだよ。
佐藤はぜんぜ分かってないんだよ。座れ。


えぇ~~お前らの中に、どうやら、
他人の世話なんか焼いている前に
自分の心配をしろって考えを持っている奴がいるらしい。
なんでも、仲間の心配は
自分に余裕がある時にするもんだって。

自分の責任を果たそう、
まずはそこからだぞって気持ちは正しいと思う。
エースが走り込みもしないで
四番バッターのトスバッティングに付き合ってたら、
うちのチームは甲子園どころの話じゃなくなっちまう。
でもだ。自分は良い球だけを投げていればいいんだって
そんなふうに思ってるピッチャーのいるチームが敵だったらどうだ?
そんなチームが本当に怖いか?
まして、そんなチームでお前らは野球がしたいか?

中国かどっかの偉い人が自分の弟子に向かって、
こんなことを言ってた。
人はどれだけのものを手に入れてきたかじゃない。
他人にどれだけのものを与えてきたかだぞって。

お前らの中に、練習の後に、缶ジュースを仲間と
回し飲みしたことがある奴がいるだろう。
俺はこの言葉を知った時、
中国人にとっても、
練習の後
喉がからからの時に
チームメイトと分け合って飲んだポカリは
一人で思う存分飲んだ時なんかよりもうまいんだなぁ、
そう知っていたく感動した。

自分に余裕が出てきたから
仲間のことを考えるっていうのは、
ビル・ゲイツがユニセフに寄付するみたいなもんだ。
ウィンドーズで世界を制覇した男の金だったら、
東京ドーム何個分ものポカリが買えるだろう。
でも、ビルがそのポカリを貧しい子供たちと
回し飲みすることはないと俺は思う。
そんなこと、清原が標準語を喋るぐらい想像できない。

むろん、ビルのような人が、
他人を思いやる、その行為自体は素晴らしいことだ。
東京ドームいっぱいのポカリで
どれだけの子供たちの喉を潤せるか考えてみろ。
ただ、だからといって、
他人のことを心配するのは
余裕のある奴らだけの義務や特権だと考えるのは
どうだろうと俺は思う。

俺の中学は分校だったから、入学した時、
野球部員はたったの8人しかいなかった。
少数部員だから、一人でも練習を休むと
キャッチボールのペア組みで
どうしても一人余ってしまうんだ。
一人でするキャッチボールは寂しいぞぉ。
だから、誰もそんな気持ちを仲間に味あわせたくないから
ちょっとくらいの風邪や怪我じゃ練習を休まなかった。

しかも部費は部員数に対して支払われるわけで、
道具やユニフォームを維持するのも楽じゃなかった。
部室の電球が切れると
音楽準備室の電球を拝借してきたり、
練習の後は
シャワーの代わりに夜中のプールに飛び込んだりもした。

試合になれば、サッカー部やバスケ部の奴に
頭を下げて応援を頼んでまわった。
試合が始まってライトの奴だけがロン毛なのに、
後はみんな坊主ってことで、
さんざん相手チームに馬鹿にされた。

それでも、野球部を続けることに疑問なんか持たなかったし、
とにかく野球が楽しくてしかたなかった。

今こうやって、名門校のキャプテンなんかに選ばれて、
百人以上の部員と毎日ポジション争いなんかをしていると、
あの頃の純粋の気持ちとかなんて、簡単に忘れそうになる。
いつのまにか、後輩が差し出してくれるポカリを
半分くらいだけ飲んで捨てちまったりしているわけだ。

そんな時、ふと、思ったりするんだ。
ポカリってこんな味だったかなぁって。」

Reader Comments (2)

んだんだ。たしかに、自分が鼻水たれてても人のを拭いてやることはできる。結局、互いに相手のを拭き合うっていう結果になったとしてもだ。

5月 11, 2007 | Unregistered Commenterあのやきこ

洟垂れの友情。それはものすごいピースフルな光景ですねぇ。

5月 17, 2007 | Registered Commenter佐藤寛孝

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