土曜日
2022008
矢野顕子×これから
土曜日, 2月 2, 2008 at 3:05午前 矢野顕子が現在もっとも音楽に没頭できる場所、
それがプライベートスタジオ・パンプキン。
マンハッタンの喧騒を離れた小さな田舎町の
優しさの香る「秘密基地」で、
デビュー30周年を迎えたアッコちゃんの世界を紡ぎました。
こっちからの続きです。
矢野顕子×これから
インタビューを受ければ大概は過去の話。
「30年もやっていると過去のことを
あーじゃないこーじゃないって質問ばかり。
本当に大切なのは今とこれからなのにね」
痛い所を突かれたからというわけではないが、
マンハッタンのど真ん中で再開発の嵐に遭いながらも
暖簾をしっかり守る寿司屋の女主人、矢野顕子が、
無論「保存、保存」と守りに入っているわけがない。
その辺は勘違いないようにってことで。
「ライブでもね、もっと色々なアイデアを試してみたいの」。
その言葉にこちらが思わず
「いやいや出前コンサートに託児サービスと、
誰もがやれるわけじゃないことを
涼しい顔してやってこられたじゃないですか」と口走ったら、
つまんない事言う人ねって顔をされてから、
「たとえばお客さんの年齢を限定するとか、
妻に先立たれた夫たちだけのコンサートなんてどうかしら。
寿司屋としては腕の見せ所じゃない?」と笑っていた。
その笑顔がなんだか森の中の秘密基地で
仲間に悪戯の構想を語る少年のようなので、
ついついこちらも悪乗りしまして
「『矢野顕子が苦手な人限定コンサート』ってのはどうですか」
と言ってみたら「いいわねそれ」と
長いインタビューで一番の笑顔で喜んでいた。
「どうせなら御代は最後に頂くことにして、
悔しそうに『矢野顕子の音楽、美味しかったです』って言わせちゃうの」
と言って笑った顔が忘れられない。
(敬称略)
おわり
佐藤寛孝 |
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